【感想】『ノワール・レヴナント』(浅倉秋成)

ども!最近読書熱が再燃しております、くらせです。

今回は、浅倉秋成さんのデビュー作となる『ノワール・レヴナント』を読破したので、感想を書いていきたいと思います。

そもそもノワール・レヴナントとはどういった意味なのか。「ノワール」はフランス語で黒という意味であり、暗黒、正体不明などのニュアンスを含む言葉です。「レヴナント」は戻ってきた者、もっといえば幽霊のような存在ですね。このことからわかるように、ちょっとゾクッとする要素を含む小説となっています。

とは言え読み始めはかなり明るいテイストとなっていました。

実は浅倉さんの小説は他にも『教室が一人になるまで』がKindle Unlimited対象商品になっていたので、そちらも私は前に読んでいました。そちらの作品と同様今作にも特殊能力が出てきます。物語の冒頭から主人公の能力が現れるため、世にも奇妙な物語のホラーではないちょっと変わった話のような世界観を感じました(伝わるでしょうか……)。

私、この小説を読破するのに10時間かかったんですよ。大体の小説は4時間くらいで読み終わるのですが、なぜそんなに長い小説になっているのかというと、この小説は4人の人物の視点を切り替えながらストーリーが進んでいくからです。逆転裁判みたいな感じですね。主人公が4人いると言ってもいいでしょう。

こういう群像劇スタイルって、視点が切り替わる度に、前に読んだ流れを思い出さなきゃいけなくて脳が疲れることがあるのですが、この小説に関してはそこはあまり気になりませんでした。理由としては時間軸がしっかり統一されているからだと思います。例えば一人の人物のセリフが終わって別の人の視点に切り替わる時に、そのセリフを受けてスタートするという書き方になっているので、しっかり主人公から別の主人公へとバトンが渡されていたのですね。ここが一つ評価したい点です。

もう一つは、やはりそれぞれ独立した物語が相互にリンクをし始め、段々と一つの物語へと収束していくという気持ち良さがあると思います。これに関してはシンプルに作者さんの作家としての腕が高いということでしょうね。いや面白かったです。

不満点があるとしたら、やはり長すぎるという所ですかね(笑)。読破に10時間もかかるとなると中々忙しい人には勧めづらいですし、ベテランの小説家であればもう少し文章を削っていったはずです。「まるで~」「~のような」という例えの表現が多かったり、人物の心理描写が丁寧すぎるのは文字数を余計に増やしているかもしれません。

とはいえそういう例えの表現も結構味があって面白かったり、丁寧すぎる心理描写で売れた『鬼滅の刃』という事例も存在しますので、これらをマイナス評価にしてしまっていいのか、というのはわかりませんけど。

話を小説に戻しますと、今作は『教室が一人になるまで』と比べると、手に汗握るハラハラドキドキの展開が多かったように思います。実際読んでて緊張してしまうほどでした。そういったシーンであると、さきほどの丁寧な心理描写や多彩な表現はかなりハマるんですよね。

特に江崎の勝負のシーンはかなりのお気に入りで、私の『ダークゾーン』の記事の気合の入り方からわかるように、こういう後には引けないデスマッチがかなり好きなんで、楽しめましたね。こういうシーンがある小説が他にあれば是非コメント欄で教えていただきたいです。

さらに細かい点に着目すると、作者の浅倉さんは文学にしても音楽にしても古典作品をしっかり押さえてらっしゃと感じて、結構ためになる偉人の言葉やそれ以外でも人生訓となるような登場人物のセリフが随所にありました。

特に私なんかは普段クラシックなんて聴きませんので、小説で出てくる曲がわからず、YouTubeで検索して聴いたりして、教養を深める事が出来ました。特にショパンの『革命』は『ノワール・レヴナント』が映画だとすれば、劇中とエンドロールで流れてもいいようなテーマソングとなっており、小説の世界観を深める事に貢献しています。

対象年齢としては若者向けになると思いますが、お時間のある方、是非読んでみてください。

【感想】『ノワール・レヴナント』(浅倉秋成)” に対して1件のコメントがあります。

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