【紹介】『日本人のための宗教言論』(小室直樹)/一番わかりやすい宗教の教科書

こんにちは、くらせです。

今回ご紹介しますは、小室直樹さんの『日本人のための宗教言論』というご著書です。

先に言っておくと、この本かなりおススメです。キリスト教とか、イスラム教とか、宗教についてしっかりと理解しておきたいけど、難しそうでなんとなく敬遠してきたという人にはピッタリの一冊でしょう。

私も宗教に関する本は色々読んできました。橋爪大三郎さんの『世界は宗教で動いている』は内容は専門的で素晴らしいですが、あまり頭の良くない私には完全に理解しきれない本でした。

今回読んだ小室直樹さんの『日本人のための宗教言論』は、すごくわかりやすかったです。元々頭の中にあった知識に、しっかりとした説明が与えられて、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教のそれぞれの特徴がはっきりしてきました。

読み終わった後、思わず誰かに話したくなってしまう内容です。

今回はこの本の中で私がすごくためになった部分をピックアップして伝えたいと思います。

キリスト教(信じるだけで入れます)

まずはキリスト教について。

世界で最も読まれた本は、キリスト教の聖書だといわれているくらいメジャーな宗教ですが、結局のところキリスト教徒とは一体何を信じている人たちなのでしょうか。それは「イエスが十字架に張り付けにされ死んだが、彼は主(神)であるので三日後に蘇った」ことを信じる人たちです。

これは要するに、人間には元々アダムとイブのせいで原罪という本来逃れられない罪を負っていたのに対し、イエスキリストが十字架に張り付けにされたことでその罪を肩代わりしてくれたおかげで、人類は皆原罪から逃れ救われたという事です。

これを信じさえすればキリスト教徒なわけです。別に毎日の儀式とか、信徒がどういう行動を取るかは問題にしていないのです。隠れキリシタンは別に踏み絵を踏んでも良かったわけです。日本の隠れキリシタンは真面目過ぎましたね。

イスラム教(アッラーは優しい神様)

イスラム教で偶像崇拝が禁止されているというのは有名な話だと思います。

イスラエルの民が黄金の孔子像を拝んだ時、アッラーは一度彼らを撃ち殺してしまいます。しかしすぐに生き返らせ、自分の神としての偉大さを見せつけようとします。イスラム教の神アッラーは、人格神なのでこういう人間らしいところがあるのです。日本神話に馴染みのある日本人には、イスラム教の神は受け入れやすいかもしれません。

しかしイスラム教徒であるためには、神を信じるだけではなくモスクで礼拝するなどの行動を伴う儀礼が必要になります。この点信じるだけでいいキリスト教とは異なる点で、隠れムスリムのような事は実質不可能に近いという事でもあります。こういう部分がある以上既に近代化を経験してしまった国々の人間にとってなかなか受け入れにくい宗教なのでしょう。

読んでみた感想

私が読んでみて思ったことは、宗教が無いと人と人との繋がりが薄くなっていき、社会の中で人が孤立していくという問題が起こるという事。そして孤立した人がそれを埋めようと、怪しいカルト宗教にハマっていってしまったのがオウム真理教に代表されるあの時代の悲劇だったのではないでしょうか。

もちろん上に挙げたようなキリスト教やイスラム教に入信すれば解決するという問題でもないですし、戦前の国家神道に戻るのも危険な気がします。

私もそうですが、今の社会の日本社会の問題の一つとして、何のために生きているのかわからないという感覚が蔓延していると思います。

それが行き過ぎると本当に人は自殺してしまうのです。

私はついつい生きている意味とは何かとかを考えてしまい、それに対する答えを求めてこのような宗教に関する本を読んでいるのかもしれません。

そういう意味では本書でも触れられていた、真理の探究を目指す仏教に惹かれる部分はあります。

しかし本書を読む限り、今日の日本の仏教は堕落しているみたいで……それならば別の道を探すしかないようです。

まとめ

上に書いた以外にも、儒教や仏教、日本神道についても解説されています。

一つの宗教について深く解説するよりも、色々な宗教を比較しながら解説してくれるこの本はすごく頭に入って来やすいです。

一般的な日本人であれば、どの宗教に対してもそんなに深い知識を持っていないはずなので、この本を読むことで世界に多く存在する宗教の輪郭が見えてくると思います。是非おすすめしたいです。

では別の記事でまたお会いしましょう。

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