【感想・紹介】『うさぎ強盗には死んでもらう』/最初から急展開でハマるドタバタ劇(橘ユマ)

あらすじ

京都左京区の分譲マンションの一部屋で、泥棒の二人が楽しそうに話している。その部屋の家主は家にスマホを置き忘れたらしく、スマホの着信音鳴る。電話帳に登録された送信者「ネチネチ風間」から送られて来た内容は、まだ職場に出勤していないことを心配する内容だった。泥棒の二人は状況から察するにこの家の家主は事件に巻き込まれたと判断した。勝手に冷凍庫に入っていた高級アイスバーを食べてしまった罪滅ぼしも兼ねて、泥棒コンビはその家の家主を救い出すべく動くのであった。

どんな内容?

『うさぎ強盗には死んでもらう』は、第一回カクヨムWeb小説コンテスト《ミステリー部門》大賞受賞作品です。カクヨムとはKADOKAWAと株式会社はてなが共同運営する小説投稿サイトです。小説家になろうと同じ系統のウェブサイトですね。ミステリー部門で入賞したということで、ミステリーに特別に優れた作品なのかというと違います。このラノベは、ユーモアたっぷりの会話劇と、勢いのある文章で紡がれるドタバタ群像劇を楽しむ作品なのです。そういう意味では『バッカーノ!』に結構近いジャンルかなと思います。

読んでみた感想

このライトノベルは、最初から会話が面白くてテンポもよくてハマりやすいと思います。群像劇という体を取っているのですが、キャラクター視点が切り替わっても、読者である私の頭の切り替えがすんなり追いついてしまうほど読みやすかったです。それは内容の面白さもありますし、視点が切り替わってもしっかり今までの内容とリンクする部分を散りばめている書き方をしているからでもあると思います。それから話が過去編になる時は、章の始めに「一年前」と記してくれているので、今から過去の話になるんだなと理解して読むことができたというのも大きいです。それから、少しずつ泥棒コンビの素性や彼らを取り巻く状況などが、話を読み進めていくうちに見えてきて、それがミステリー要素として面白かったです。内容の確認のためにもう一回最初から読んでみたのですが、1回目に読んだ時とはまた違う印象を受けて2度楽しめました。

まとめ

『うさぎ強盗には死んでもらう』は、日本を舞台にして視点を切り替えながら、過去に香港にと、場所を変え時間をさかのぼり、物語の真相に迫っていく、ドタバタアクション群像劇です。『バッカーノ!』のようなオシャレでユーモアたっぷりの作品を読みたい人におススメできるラノベであると思います。タイトルと表紙の絵で、面白そうと思った人の期待を裏切らない作品です。

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【感想・紹介】『うさぎ強盗には死んでもらう』/最初から急展開でハマるドタバタ劇(橘ユマ)” に対して1件のコメントがあります。

  1. Estela_G より:

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