『その無限の先へ』(二ツ樹五輪)
異世界転生もののなろう系小説です。2巻まで一気に読みましたが、めちゃくちゃ面白いです。なんでアニメ化されてないんだろうってレベルの面白さ。『逆転裁判~蘇る逆転~』以来に見た、ボスラッシュのお手本みたいな展開に鳥肌立ちました。『ハンターハンターG・I編』みたいな、ゲームシステムに対する挑戦が見れるのも素晴らしい。ではまずあらすじから。
限界村落で育ったツナ(主人公の名前)は、迷宮都市を目指していた。その迷宮を制覇した者はありとあらゆる願いが叶うという。その道中、美しい容姿を持つユキと出会う。話してみると、ツナとユキは前世が日本人という転生者同士であることがわかった。話が合う二人は、自然とタッグを組む形となり、まずは初心者トライアルを進めることにする。猫耳族のチッタさんに案内され、攻略を進めていくが、後に数々の真実に出会う事になる……。 本格攻略系のダンジョンバトルコメディ!!
この作品に関しては、1巻2巻合わせての評価ですね。先にアマゾンのレビュー読んどいてよかったパターンです。1巻の内容については、主人公たちにとっての迷宮攻略におけるチュートリアルであると同時に、読者にとってのこの作品全体のチュートリアルになっていると思います。後の展開に繋がる説明を出来るだけしておこうという巻ですね。レビューには「なぜ分けた」みたいな意見があるのはそういう事です。そんで2巻はマジで面白かったです。
戦闘で面白いのは、途中でも出てきたローグライクRPGの4大鉄則にあるように「ボス戦では出し惜しみしない」というスタンスです。使えるものは何でも使う。ものどころかタイミングまで使うっていう宮本武蔵も大満足しそうな、この笑えるくらいの切実さがたまらんですね。あと他の読者さんには関係ない話ですが、最近読んだ『ギリシャ神話』のテセウスのミノタウロスの話にも触れられていたのが個人的にポイント高かったです。
大ヒットまで行ってないのは、シンプルすぎるタイトルと出版社で損してるのかもしれません。6巻で終わってしまっているのが残念です。あとはじわじわ面白くなっていくスロースターターなストーリー展開ですかね。私はレビューを先に見ましたけど、そういう評価の保証がない中で先に読み進めていた人ってすごいなと思います。それからやっぱりデレるヒロインが売れる条件だったりするんでしょうか。むしろヒロインに頼ってない内容の面白さに私は感激しました。
Kindle Unlimitedで2巻まで読み放題なのは、そこまで読んでみて!っていう内容を加味した戦略と自信なんだと思います。2巻読み終わった後、すぐ3・4巻を購入しちゃいました。読み放題に慣れてると、書籍の購入って課金みたいな感覚なんですが、なんかこれは払っとこうとなりました。なろうのサイト行けば読めるんですけど、Kindleのほうが読みやすいし絵があった方がのめりこみやすいので、ちょっと高かったですがわずかでも応援になればと。
この作品実はクラウドファンディングで見事復活を遂げていてそろそろ新1巻をアマゾンで限定販売します
そして新1巻では旧1,2巻をまとめたものとなっています
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