【感想】『領怪神犯2』第一巻の過去編!内容はよりシリアスに(木古おうみ)
半年前に読んでこのブログでも紹介した『領怪神犯』の次巻がkindle unlimitedで読めるようになっていたので、早速読んでみました。
いや~、安定の不気味さというか、面白さでしたね。
今回もネタバレ無しで感想を語っていきたいと思います。
またしても、アマゾンからあらすぎを引用させていただきます。
あらすじ(Amazonより引用)
危険な神々と対峙する特別調査課に秘された過去とは。話題作、待望の続編!
この世には、理解不能な神々が引き起こす超常現象がある。
善悪では測れず、だが確かに人々の安寧を脅かすそれは「領怪神犯」と呼ばれている。
この人智を超えた危険な現象を人知れず調査し、対処にあたる「領怪神犯特別調査課」は、役所内に秘かに存在していた。
その全貌を誰も知らない、謎めいた組織――。
同課の片岸と部下の宮木は、各地の現象を追う中で領怪神犯のある真実と、組織が隠し持つ、世界の秘密の一端に触れた。
+ + +
それより時は遡り、20年前。
霊感商法詐欺を働いていた青年、烏有定人(うゆう・さだひと)は警察に捕まるが、連れて来られた先で始まったのは普通の取り調べではなかった。
そこにいたのは、元殺人課の刑事・切間(きるま)と、民俗学の准教授・凌子(りょうこ)。
烏有は「見える」力を持つために目を付けられ、警察の管轄内にある「領怪神犯対策本部」で2人と共に、日本各地の村々で起こる異常な現象に立ち向かうことになるが……。
「対策本部」が「特別調査課」に至るまでに、一体何があったのか?
最終章の驚愕、再び。そして胸を刺す衝撃のラストが待ち受ける。
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前作との違いなど
あらすじにあるように、前作『領怪神犯』の前日譚にあたるのがこの『領怪神犯2』であります。ですので続編と思って読み始めないように注意が必要です。主人公もガラッと変わって、霊感商法詐欺師だった烏有と、領怪神犯対策本部の刑事・切間によるコンビによってストーリーが展開していくという作りになっています。前作より会話シーンのコメディタッチは抑え目で、最初から仲の悪い二人が、話が進む毎にどうなっていくかを楽しむようなスタイルに変わっています。
当ブログでの前作の記事でも書いたように、前作では各章の終わり方について何か解決してないような終わり方だと書きましたが、2作目についてはその辺は少し改善が感じられた気がして、最終的にその回で出てきた神とは決着がついているんですよね。これは実はちゃんと理由があって、前作(未来の話)では、領怪神犯を扱う公的機関の名称が「領怪神犯特別調査課」だったのに対し、今作(過去の話)では「領怪神犯対策本部」になっています。要するに領怪神犯を調査するだけになっている前作と、もっと踏み込んて対処できる今作では接し方が異なるんです。なぜ変更されたのかについてはネタバレになってしまうので、詳しくここで書くことは出来ませんが、その辺り規制が緩かった過去編の方がスッキリする終わり方ではありました。ただこれはあくまでフィクションの一読者としての感想で、あちらの世界の人にとっては私のような考えの人間は危険でしょうけど(笑)。
今回私が一番面白いと思った回は「すずなりの神」の話ですね。村に入った途端、烏有が霊感の強い人にしか聞こえない鈴の音に苦しめられるのですが、その鈴の音の本当の意味を知った時の恐怖からくるゾクゾク感はとてもよかったです。このシリーズを通して、怖さの表現として人間の誤った信仰や罪深い歴史的背景が投影された形での神さまの存在が具現化しているので、その異形の存在に対する恐怖感というのが中々引き込まれるんですよね。
まとめ
今回読んだ『領怪神犯』の2作目、『領怪神犯2』ですが、前作以上に楽しめたというのが正直な感想です。もちろん前作を読んでいたからこそ、その過去編として読むことでより内容が頭に入ってきやすく、パズルのピースが埋まるように物語が完成していったという側面もあるでしょう。それにしても前作では一話完結型の色が強かったのですが、今回は一話完結でありながら、全体的に一つのストーリーとしての繋がりが強く、一冊を通して完結するという形でそこが一気に読み進められた要因かなとも思います。
1巻の内容とも最終的に繋がっていくので、そこも楽しみに最後まで読み進めていって欲しいです。読み終わった後、もう一回前作の方も読み返したくなるような巻でした。
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