アニメ化した『負けヒロインが多すぎる』の原作小説1巻を読んだ感想・アニメとの違いなどをネタバレ配慮でレビュー

先日A-1 Picturesによって製作された『負けヒロインが多すぎる!』のアニメ第一話が放送・配信されました。

私も早速視聴しましたが、制作陣の気合が伝わってくるほどのクオリティの高い出来になっていて、ネット上でも各所で高い評価を受けているようです。

今回同作品の原作ラノベの方を読みましたので、この記事で書くのは

作品の内容紹介

今後のアニメ展開

アニメと原作との違い

です。

アニメ視聴継続などの判断基準になれば幸いです。

作品内容

『負けヒロインが多すぎる!』は雨森たきびによるライトノベル。

第15回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作です。

現在8巻まで発売されており、小学館による漫画化もされています。

あらすじ

自称「背景キャラ」の温水和彦は、ある日偶然クラスの人気女子・八奈見杏菜が同級生で幼馴染の男子生徒に振られている現場を目撃してしまう。それ以降、和彦は杏菜を含めた複数の負けヒロインたちと関わっていくこととなる。

負けてこそ輝く彼女たちに、幸いあれ。
負けヒロイン――マケインたちに絡まれる謎の青春が、ここに幕を開ける!

作品の感想

この作品は前々からKindleでも見かけることが多数あったので、存在自体は知っていたのですが、タイトルから察するに負けヒロイン達が、なぜか主人公に好意を抱いていく所謂ハーレム物なのかなと敬遠していました。

その疑念はアニメ1話を視聴した後も消えなかったのですが、原作小説を読んでみてその疑念は消えました。

『負けヒロインが多すぎる!』はタイトルに反して結構真っ当な学園ドラマかもしれません。

話が進む毎に、好きな男子がいて他の女子に取られてしまう負けヒロインが登場していくのですが、それに対して主人公が積極的にアプローチしていくわけでもなく、ちょっと助け船をだしてあげたり、成り行きで愚痴を聞く役になったりと、あくまで負けヒロイン達とくっつくわけでもなくお悩み相談的なポジションを獲得していくのを楽しむ作品なんだと思います。

小説版の良いところ

実際に小説を読んでみて感じたのは、アニメより主人公のツッコミのキレがあるなと思いまして、それが小説版の方がコメディ作品としてのレベルが高く感じる理由になっています。

アニメの方は情景の描写を映像で端折ることが出来る分、会話シーンを丁寧に作る傾向があるので、ゆっくりになります。

そこを小説を読んでいる時の方がテンポの速い会話を脳内で再現できるので、自然と笑える回数も増えるんですよね。

それから、小説の方が八奈見がモテる女として描かれています

主人公が、幼馴染に振られた八奈見と変な縁で行動を共にすることが増えていくわけですが、アニメ視聴時ヒロインがこの優れた容姿で残念キャラは無理があるよなと感じていました。

しかし小説ではやっぱりクラスの男子にはモテていたという設定がしっかり書かれていたので、八奈見に対して主人公が時々ドギマギしてしまう描写なんかもリアリティがあって良かったですね。

アニメ1話の最後で、屋上での八奈見のカットシーンは主人公が八奈見を可愛いと感じ始めるという描写だったと思うのですが、今後の展開を考えるとそのようなシーンが増えてくると思うので期待出来ますね。

アニメ版の良いところ

アニメ版の良いところは何といっても、常にキャラが動き続けることですね。

当たり前の話ですが、今回A-1 Picturesによる気合の入ったアニメ化によって毎話ヌルヌルアニメーションが見れるというのはお得ですよね。

それから小説より短い時間でストーリーが進んでいくので、忙しい人でストーリーを知りたいという方はアニメの方を視聴した方がいいと思います。

1巻に関しては大きく言って4話が収録されており、アニメ1話の内容が小説1話で描かれた範囲と大体一緒なので、単純計算で1冊4話のスピードでアニメが消化されていくはずです。

小説を1冊読み終わるのに3時間はかかるので、1話20分で終わるアニメの方が時短になります

また、メインマケイン?の八奈見杏菜がアニメでは小説よりアホっぽく描かれているので、そういう属性が好きな方にはおすすめです。

今後のアニメ展開(小説1巻までのネタバレ含む)

第1巻までの内容しか語れなくて恐縮なのですが、主人公が誰かと付き合うという所まではいかなかったです。

この後の展開としては、アニメ第一話でも出てきた文芸部がストーリーの中心になっていくはずです。

内容としては1巻で完結するような綺麗な終わり方になっていたので、アニメが順当に進めばおそらく3話で水着回があり、4話に盛り上がる展開が来るのではないかと思います。

まとめ

小説版のいいところ

・コメディとして優れている

・八奈見のSっ気が強い

アニメのいいところ

・A-1 Picturesが本気

・サクサク進む

・八奈見がアホの子

私の個人的な感想としては小説版の方が好きですね。

アニメも今後も視聴継続しますし、2024年今期夏アニメでは『押しの子2期』や『逃げ上手の若君』などの強豪が揃う中で、全然勝負していけるクオリティの作品なのでおすすめ出来ます。

今回『負けヒロインが多すぎる』の原作ラノベ第一巻をKindle Unlimitedで無料で読むことが出来ました。

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